盆の同窓会

その日は毎年嫌な恒例となっている線状降水帯の時期で、福岡市は朝から猛烈な雨が降っている。女子達が1人も参加が表明されてない男だらけの集まりに半分気ノリがしない高校の同窓会に参加を決めかねていた。開催場所の八女市でお酒を飲み実家に帰ろうにも家が山奥過ぎてタクシー代がバカみたいにかかるのと、今の家まで帰ろうにも終電をみとかなければならないのがさらに悩みだ。結局は友人の電話で大雨のなかゆく決心をした。天変地異のような悪天候でも最後まで営業してくれる我らが?西鉄電車で久留米まで行き友人が車で迎えにきてくれた。目的の居酒屋につくなり、おおーと歓声が上がり懐かしい面子が揃っている。極端に進化した姿がいたらどう反応しようかと思っていたがみんなそれなりにそうなるよね〜と思える歳のとりかたで安心する。 八女の酒肴さか田という居酒屋でその時は話に夢中になり過ぎていたがお刺身といい焼き鳥、鰻どれをとっても素晴らしく美味しい味だったと後になって思う。 昔の友達はいいもので今になっても集まると10代の頃と同じ話題で多少の社会人の社交性が潤滑するのでさらに盛り上がる。 カンニングで停学になった話や、キスマークを激しく付けていた者。スケベはさらにスケベに、優しい性格の者はさらに優しい顔に、かわいいキャラはかわいいおじさんにそれぞれの段階を進んでいる。 「リッくんはさらにクロコダイルダンディーんごつなったにゃー」と言われ懐かしさが込み上げハイボールをバカみたいに飲んでしまう。 結局北九州に帰る友達に乗せてもらい福岡市まで乗せてもらったが、気持ちが浮ついて財布を車に忘れてしまい、結局次の日も会う事になった。

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